二年越しのバレンタイン



「夏輝から『今日はバレンタインデーだろ。市原から公園に呼び出しって、それ告白じゃねえのか?』って言われて急に恥ずかしくなってそんな訳ないだろって否定したんだ。そしたら、見届けに行くって言って無理矢理ついてきて……」


じゃあ、あの時のことは全て柏木くんたちに見られてたってこと?

嘘でしょ……。
一気に血の気が引いた。


「市原の後ろに夏輝たちがニヤニヤ笑っている姿が見えて、咄嗟に心にもないことを言ってしまったんだ」


宮本が申し訳なさそうな表情で私を見た後、頭を下げる。


「ホントにごめん。全部俺の不注意が招いたことだけど、あんなこと言って傷付けるつもりなんてなかったんだ。
言い訳にしかならないと思うけど……。あの日から市原に避けられてるのが分かったし、俺もどう謝ればいいか分かんなくて気付けば距離をおいていた。そのことが間違いだとは気付かずに」


私は口を挟むことなく宮本の話を聞いていた。