九才に 結婚なんか 出来ない…



帰宅して 、 俺は 自分のベットに
布団をかけないまま

ひとり、横たわった。




「…柚 衣」


枕元の、フォトフレームを 指で なぞる。


ずっと、泣いていた柚 衣は

今では、どんなときでも 笑っている。




まるで
……俺は、生前の ころの柚 衣の様だ。




それ に
こんな、にも  柚 衣が すきだったの か。



柚 衣を 喪った、悲しみも
強いと、いうことか。



柚 衣の事故… 俺には、衝撃が 強すぎた。




一度は  別れ たの に


生きていれば、お互い
また、逢えると…。


そんな、感情を 抱いたまま


柚 衣に……。