夕焼けの約束






「夕焼けの約束を果たそうと思う。一生幸せにしてやるから、俺と結婚してください」





「...はい...っ...」





綺麗な涙を流しながら、遥が箱を受け取ってくれた。



「出してもいい⁇」



俺が頷くと、遥が箱の中身を取り出す。



大学に通いながら、一生懸命バイトでお金を稼いだ。



このリングを買うために。



けっこう高かったけど、遥のためなら惜しくなかった。



遥がリングと手を差し出してきたので、リングを指にはめてあげる。



遥は嬉しそうに、手を高く上げた。



リングがキラキラと輝く。



「一生、和馬について行く」



「おぅ、ついて来い」



今日から遥は、恋人じゃなくなった。





俺について来てくれる、人生のパートナーとなった。