青年は 顔を上げ 前を 見据えた ……観ることのできない 未来を それが たとえ 暗闇に 包まれていることが わかっていても 未来に向かい 挑むように 歩き出していったのだった ……そう 消えることのない ひとつの予感を 蹴散らすように あの少女を 抱きしめたのは そして この景色を見るのも これが最後であろう という 小さな予感を………