「格好いい人だな」


独り言のようにつぶやく木下はベンツが去っていった方向をまだ見つめてる


「あの人のこと、好きなのか?」


真剣な顔で聞かれる



答えようのない質問に焦る。今ここで「好き」って答えれば、きっと木下は悲しむだろう。
それだけは嫌だ。

俺は心のどこかで、木下が俺のこと好きな事に満足してる

そしてずっと俺を好きでいてほしいと願っている



俺は木下のこと好きなのかな?