家に帰ると、メールが届いてることに気づく。



早紀からだった。




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『最後のわがまま聞いて?
あの子にぶっちゃってごめんなさいって、伝えてくれない?何か…会わせる顔がなくって。』



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“わかった。”それだけ返す。



最後のわがまま…か。
確かに、あいつって結構わがままな奴だったよな。



ま、早紀らしいわがままだったけど。




そう言えば、鈴ちゃんってわがまま言ったことないよな。
妹のえみは、とんでもなくわがまま言うけど。




あ、でも…




『私のファーストキス…貰ってくださいっ。』




あれが、初めてのわがまま…かな?



まだそのわがまま、聞いてあげてないけど
近いうちに…ね?




「鈴ちゃん、寝てるかな。」




そう思いながら、ベットへ寝転ぶ。



早紀とちゃんと話が出来て良かった。



すぐにでも鈴ちゃんに話すことも出来る。
でも、ちゃんと色々整理したい。



早紀といた時間、モヤモヤしている時もあったけど…でもやっぱり楽しかった。



大切だった。
だから、いい意味で忘れよう。



これからの為に。


一番大事にしたい人を見つけたから、
もうその人の為にこれからの俺をすべて捧げる。




深く息を吐いた俺はそのまま目を閉じた。





(~誠二sideおわり~)