デザインを考えたということはオーダーメイドで作るということだろう。そうなると値段も高くなるはずだ。
「あの指輪作るの、かなりお金がかかるよね。」
「そうだな。だからそれを俺の第一目標にさせてほしいんだ。」
「諒哉の第一目標?二人のじゃなくて?」
一緒に歩んで行こうと心に決めた優愛にとって、それは少し不服だった。
「そこまでは俺が頑張らなければいけない事だと思ってるから。第一目標達成したら、第二目標は二人で頑張っていこう?」
目標をクリアしてもそこで終わりじゃない。また新たなスタートがある。
「わかった。次の目標から、またその次もずっと一緒に頑張らせてね。」
第一目標達成まではまだまだ時間がかかるだろう。それでも、いつか来るその日やさらにその先の日々を思い、優愛は今度は幸せなため息をついた。