「これをお前と見たかったのにだ。 チェンリーと三人で出かけるとか…。 だからチェンリーは 龍牙に頼んで迎えに来てもらった。」 「そうだったんですね…。 すみませんでした。」 「謝ることはない。 これ。 やる。」 芦川さんは 私に小さな紙袋を渡す。 「…! これって私が見てたやつ!」 芦川さんが私にくれたのは 十字架のピアスだった。 「いいのですか?」 「当たり前だ。 つけてやる。 片方だけな。」 「へ…?」