つぼみ、ほころぶ

「……チイなんかで、欲情した」


その白状は耳元で囁かれ、その吐息で身体が跳ねる。


すると、気づいたユウちゃんが飛び上がって起き、距離はずいぶんと離れてしまった。


少しだけ寂しいと感じてしまったあたしは……


「――いいよ?」


「何がいいんだよ」


「ユウちゃんなら、いいって意味、分かってるでしょ?」


「分かりたくも、ねえよ……」


……いったい、どうしたいんだろう。


でも、あの時みたいな嫌悪感が、今は全くなくって。


愛しさみたいな感情さえも、湧いてきてしまって。


それって、真実の決心って、こういうことじゃないの?