つぼみ、ほころぶ

――


「ユウちゃん」


「なんだ?」


「あたしもう大丈夫だから、ユウちゃんお風呂どうぞ。疲れたんじゃなくて、もう少し様子見てくれてたんでしょ?」


「――無理してないか?」


もう、湯あたりのほうも充分に回復してた。


「うん。もっかい行ってもいいくらい爽快だよ」


あたしがそう勧めると、一瞬伏し目がちに考えたのち、寝仏のままだった体勢をようやく起き上がらせ始める。


「じゃあ、そうすっかな」


あたしは、同じ冗談で送り出すことにした。


「うん。なんなら、あたしも一緒に入って、背中でも流してあげよっか?」






なのに……