「――前にさ、オレとアニキと、オレらの共通の友達の三人で、家呑みしてたんだよ」


おじさんが家にいなかったその夜は、一晩中騒がしく賑やかに、眠ることなく楽しんだらしい。


気兼ねなく話すのも行き着くところまで行った頃――


「その友達に最近出来た彼女の話になった。その彼女はチイと同い年で、……そっから、少し変な話になった」


深夜、もう朝方だったその場の空気は、普段はしないような話題も上がったという。


「そいつがさ、急に言ったんだ。オレらが女子高生だ何だって冷やかしたものあって。……そいつはチイの存在も知ってて……『オマエらは、チイとそういう関係になる可能性がゼロなのかよ』……って」


考えたことは、夢見る小さな時代には当然のようにあったけど、ちゃんとした意識を持ってからは露ほども思わなかったこと。


これは多分きっとそうで、カズくんも、ユウちゃんも。


「アニキは即答だったんだよな。……オレは、そん時、一瞬言葉に詰まった」


もちろん、カズくんはそんなことない方だった。


ユウちゃんは……