シャッフル

 俺が居たかった世界に今彼女はいる……。

 それは俺の夢を乗せた楽譜が彼女をそうさせたのだろうか……。

 彼女が見ている世界はどんなのだろう……。知りたいと思っていいだろうか。それに触れても許されるだろうか――。

 テーブルに置かれた楽譜を見つめていると、彼女は長い綺麗な指を楽譜に伸ばした。

「これ……このまま私が持ってていい?」

「……ああ」

「良かった。これがないと落ち着かなくて」

「そう言えば……さっき御守りって言ってたね」

「ええ。元気をくれる御守りなの。だって……凄い汚い字で思わず笑っちゃう」

 クスクス笑う彼女。