思わず手を止め紗代里を見つめる。

 その瞳は妖艶に満ちている。

「今日……泊まって行かない?」

「……」

 俺の手をそっと撫でるように触る紗代里。

 正直驚いた――。

 まさか紗代里は……俺に好意を寄せていたのか?

 初めてみる紗代里の様子に戸惑ってしまう。

「……紗代里?」

「ねぇ遠也。私達って運命を感じない?」

「運命?」

「廻り合わせ……。繋がる想いがあった……。だから私達は再び再会した……。私はそう思えて仕方ないの」

「必然だったと……?」

「そう……」