シャッフル

 その封筒を手にしてみる。

 凄く大事な物が入っていそうな気がして、チラッとコーヒーを作る紗代里に目を向けた。

 勝手に見るのも悪いよな……。

 紗代里から再び視線を封筒に向けると――。

「遠也?」

 ――!!

 体がビクッとし封筒を持ったまま振り返る。

 紗代里はコーヒーカップが乗ったお盆をもって不思議そうな顔をしている。

 だが、俺が持っている封筒に気づくと顔色が変わった。

「ああ……すまない。綺麗な封筒だったからつい」

 慌ててそう言うと、紗代里はゆっくり机にお盆を置いた。

「中身……見た?」

「いや……」