シャッフル

「そうなんだ……」

 ノッポは小さくそう言うと再び焼却炉に目を向けた。

「私もね、要らない物を燃やそうと思って来たの……」

「え?」

 ノッポはそう言うと、握りしめている右手を胸辺りまであげるとゆっくり指を開いた。

 その手のひらにはイルカがジャンプしたような小さなビーズのキーホルダーがあった。

 夕陽に照らされて、そのビーズは美しく輝いていた。

「それ捨てるの?綺麗なのに勿体無いな」

 そう言うと、ノッポは嬉しそうに笑った。

「ありがとう。これ私が作ったの」

「え!?これお前が作ったの?」

 驚いてノッポを見ると「うん」と頷いた。