シャッフル

「なに勝手なことをー!」

「ピアノが聞きたいのであれば彼女にこだわる必要はないだろう?それとも彼女でなければならない理由があるのか?」

「俺は彼女の奏でるピアノが好きなんだ!誰でも言い訳じゃない!」
 
 祖父がはぁーっとため息をつく。

「よくわからんなぁ。ピアノなどどれも同じだろう。まぁいい。その代わりお見合いは決定事項だ。いいな?」

 そういうと、再び椅子に座り書類に目を向け俺を見ることなく「もういい、下がれ」とだけ言った。

 心の底から怒りがこみあげている。その怒りで頭痛がする。体が震える。我を忘れそうになる。力一杯握りしめている手が痛い。

「お見合いをしても結婚はしませんので。では失礼します」

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ーー

 ーードンッ!!


 部屋から出ると、悔しさから握り締めたままの手を思いっきり壁に殴り付けた。

 何が全ての物を与えてやるだ!いつ俺がそんな物が欲しいと言った!?いつ権力が欲しいと言った?!金も会社も!欲しいなんて一言も言ってない!!俺はただーー!



 ただーー……。



 自分の思うままに生きてみたかったんだ。