シャッフル

 それから3ヶ月ほど過ぎたーー。

 彼女のピアノも大分安定してきている。事故前の様にまだ完璧の演奏ではないが、それでも彼女の音色は昔のように、温かく優しく俺の心を癒してくれた。

「ねぇ、連弾してみない?」

 いつものようにピアノ演奏が終わると、突如彼女が提案をしてきた。

「連弾って言っても、俺弾けないし」

 彼女の提案に苦笑いをして答える。

「大丈夫。ドの音だけ弾いてくれればいいから
。それならできるでしょ?」

「ドだけ?」

「うん。こんな感じ」

 彼女はそう言うと、一定のリズムでドを弾いた。

 「それぐらいなら」と、彼女の横に行き人差し指で一定のリズムでドを弾いた。