ありがとう諒。


菜緒はブーブー言っていたが諒に押されて教室に入って行った。

良かった。

今は猫を被れるほど気持ちの余裕がなかったから。


その日以降手作りを貰うこともほとんどなくなった。

貰うとしても他校の事情を知らない女子からだけ。

中学を卒業するまで告白はずっとされていたが、誰とも付き合うことはなかった。


前と変わらず接していた菜緒と付き合っているんじゃないかと噂になっていたのもあって、3年になる頃には結構落ち着いていた。