「みつるー、行こーぜー」
先生の話も終わり諒に呼ばれて授業が始まった。
「みおちゃんと話せるといいなぁ。みつるも、ユナちゃんと話せるといいな!」
「…おぅ」
いつも女の子に接してるようにすれば良いだけなのに、出来ない自分に戸惑いを隠せなかった。
声をかけに行くだけで、なんでこんなにドキドキしてるんだろ。
それに、水着姿がよほど恥ずかしいんだろう。
ずっと友達の後ろにくっついて、少し赤くなりながらずっと隠れてる。
「…可愛すぎかよ…」
初めて女子に対して、守りたいと思った。
授業が始まってから声をかけに行くタイミングを探すも、他の女子達が次々と周りを囲み全然自由に動けない。
諒も目が合うたびに、みおちゃんの所に行きたいと念を送ってくる。
___これは、無理だ。
取り巻きをかき分けて、俺がユナちゃんの所に行ったとしても関係を問い詰められて良い感じになることなく、ただ注目を浴びて迷惑をかけるだけになってしまう。

