「なーんでもない」
「?」
何言おうとしてたのかみおに問い詰めても教えてくれなかった。
ハル君が私に手を振ってくれたのかな。
でも確かに私のクラスに知り合いいないだろうし、そんなにフレンドリーな感じの人じゃないもんな。
「きゃー!」
ビックー!
さらに大きい女子の歓声の先には、みつる君と諒君が2人でじゃれあいながら遊んでいた。
「やばいよー!ほんと目の保養!!」
「毎日合同授業やってほしー!」
女子達の騒ぎに気付き手を振るみつる君。
うんうん、そうだよあれだよね。
そしてものすごくかっこいい…。
みつる君のこと見ると胸がモヤモヤする。
菜緒ちゃん、あんなにモテる人が彼氏で大変そう。
私だったらヤキモチ妬きすぎて大変なことになっちゃいそう…。
でもあの菜緒ちゃんなら、変な嫉妬もしないで完璧カップルなんだろうな。
「……」
考えても意味ないことは考えちゃダメ!
「…ユナ…、大丈夫?」
下を向き明らかに元気のなくなった私の姿を見て頭を撫でてくれるみお。

