白…まだ重たいまぶたをゆっくり持ち上げるといつも一番に広がる色だ

思考回路がゆっくりと動きだし状況を理解しだす

ここは病院

そうか、まだ僕は生きているのか

一年前、僕は高校から帰ってくる途中で倒れた

確か一年で球技大会があった日だった

病院で目が覚めて、母親は僕の手をとって「大丈夫、すぐによくなるわ」と言っていた

それは…嘘だった

どうやら僕は、僕の身体は重い病気におかされているようだ

もちろんだれに聞いたわけではないが、それでも自分の身体だ。そのくらいのことは分かる

あとどれだけ僕はこの世界に入れるのだろうか。何度か先生に聞いてみたが帰ってくる答えは同じ「気持ちをしっかりもっていればすぐにでも退院できる」

そんな答え…望んでいない

僕はもうこんなつまらない世界で生きていたくないんだ

気持ちをしっかりもて?

あなたに僕の気持ちがわかるのだろうか



明日にももしかすれば目覚めないかもしれない僕の気持ちが