柊斗の部屋のドアが開いた。
中から柊斗が
「……」
無言でこっちを見てる。
冷めた目をして。
「柊斗少し話したい!…ダメかな?」
「…入って」
少し眉をしかめてそう言い、あたしを部屋に入れてくれた。
久しぶりの柊斗の部屋。
この前とは何も変わりない。
「柊斗…あたしね…」
そう言いかけたら
「…俺学校辞める」
「え…なんで」
「辞めて仕事見つける」
…どういうこと??
あたしは頭が回らない。
「…やだよ!!!柊斗いないのなんて嫌!!」
「なんで」
「あたしね…あたし…」
「またべたべたしてほしいから。あいつが好きでもべたべたしてほしいんか?」
「そうじゃない!!!あたしは…」
なぜかその先が言えない。
…口が開いてくれない。どうして。
そんなこと考えてたら
「とりあえず…明日俺退学届出すから。決めたことだし」
「やだよ…」
あたしは正座したまま俯いてこぶしをぎゅって握り締めた。
「俺なんかいなくてせいせいするだろ。」
「…そんなことない」
「まぁそれだけだから、もう今日は帰って」
「やだ…」
「困るよー。帰ってもらわないと、これから女の子くるし」
--ズキっ。
痛いよ。胸が苦しい。
さっき見た女の人かなぁ。
やだな…
…でもわがままは言ってられないから
「…わかった」
声がすごく震えてうまく言えたのかわからない。

