あたしはその光景を見て固まってしまった。
それと同時に
「うぅ…グスっ…」
涙がとめどなく溢れてきた。
わかってた。先輩が桃ちゃんを好きだってわかってた。
…けど。いざこういうのを見ると…頭が混乱してしまう。
キスするところ見るの初めてだし。
少しあたしには衝撃すぎる光景で…。
「結菜っちここにいた!!……結菜っち??」
「うぅ…うっ…」
「どうしたんだよ…」
あたしの肩に手を置いて心配そうに顔を覗きこむ。
あたしはひたすら泣いてる状態だから何も話せない。
柊斗があの場面を見たのか
「なんだよあれ」
ものすごい怒ったような声でボソッと言った。
「結菜っちとりあえず…これ運んでる最中だったんか。じゃあ俺が運ぶから結菜っちはついてきて」
柊斗は荷台をあたしの代わりに押してくれて
片手であたしの手を握って連れてってくれたから
その場からなんとかいなくなることができた。

