柊斗を揺すりながら伊勢谷くんがあたしを見て
「なぁ横橋さん。柊斗じゃ…ダメ?」
「え?」
「ほんとに毎日横橋さんの話ばっかで、こいつ本気で大好きなんだよ」
「……」
「俺中学から柊斗と仲良くて、こいつがこんな女の子のことで必死になるの見たの初めてでさ」
「うん」
田部くんも同じこと言ってたよね。
「だから柊斗の恋叶ってほしいって思うんだよ」
「……」
「横橋さんの前だといつも笑顔だけど、たまに横橋さんを見て、寂しそうな悲しそうな何とも言えない顔してる時があるんだよね」
「そうなんだ…」
1回だけそんな顔見た。あたしがつい「からかってる?」って言っちゃった時。
ほんとにいつもあたしは柊斗の笑顔ばっか見てたからあの顔みた時は驚いた。
でもあたしといない時にそんな顔してたんだね。
「まぁ無理にとは言わないけど。考えるだけでも考えてみて!」
「うん…」
柊斗はそこまであたしのこと思ってくれてるんだね。
わかってなかった訳じゃないけど…。
「いきなり変なこと言ってごめんね!!それよりこいつしぶといな!!」
ほんとにしぶとくて、まだすやすや寝てる。
「なんか起きる方法ないかな」
伊勢谷くんがそう言い、はぁ…と深くため息をついて、諦めたのか揺するのをやめた。
「…あっ!!!!」
あたしはふと少し前のことを思い出した。
これまたやっていいんだかわからないけど、このまま起きないと困るもんね。
「なにか方法あるの?」
伊勢谷くんが不思議そうに見てる。
あたしは恥ずかしいけど
「いいこいいこ~」
そう言いながら柊斗の頭を優しくなでなでした。
起きるかわかんないけ…
--ぎゅ!!!!!!
「結菜っち~…」
起きた!!…しかもまた抱きついてきた。
「すっげぇー!!なんだこれ(笑)」
伊勢谷くんが感心してる。

