それよりさ…やっぱり手をつなぐのはおかしいって!!
「柊斗…手、離して??」
「やだ」
「だって大樹先輩に見られたら勘違いされちゃうよ」
「それ聞いたら離す気さらさらなくなった」
なぬーーーー!!困ったなそれは。
「それに勘違いされた方が俺にはいいことだし」
「何それ自分勝手だよ!」
ほんと勝手すぎ!!!ぽん太2世め!!
そんなこと思ってたら
「嘘だよ」
そう言ってあたしから手を離した。
「結菜っちの嫌がることはしない」
少しだけ離れた手が寂しいななんて思っちゃった。
なんなのこの感じは…!!
「まっ付き合ったら思う存分手つなげるし今はしょうがないか!!」
柊斗の前向きさがすごすぎて呆れちゃいそうだよ…。
*..*..*..*..*..*..*
柊斗はまたあたしの家まで送ってくれた。
「それじゃ結菜っちお父さんとお母さんに挨拶「しなくていい!!!」
「だよね」そう言ってにこってした。
「今日も送ってくれてありがとう」
「結菜っち長くいれてうれしかったよ。それじゃまたあした」
あたしに手を振って柊斗は歩き出した。
柊斗ってほんとにあたしに真正面からぶつかってくるよね。
超ド級がつくほど鈍感なあたしでも気づいちゃうくらいだもん…!
でもあたしはそんなことできないんだよ…トホホ。
好きな人は見てるだけってタイプなんだ。
中学生の時告白したのはほんとに決死の覚悟だったからね。
あれで振られちゃったから更に臆病になったのだ。
これからどうなるのやら…。
そう思いながらあたしは家の中に入って行った。