夏だけど、まだ真っ暗で少し肌寒い。



10分ほど歩くと大きくて高いレンガで出来た壁が見えてきた。


私達はまるで幽霊のようにそのレンガに近づき、入っていく。
傍から見れば幽霊に見えるだろう。レンガに溶け込むようにこの世界から消えていくのだから……。




レンガを通り抜けるとトンネルが続いている。

このトンネルを抜けると神村に到着する。



私達は暗い暗いトンネルを奥へ奥へと進んで行く。




目の前がぱっと開けて月の光が私達を照らした。


神村に着いたのだ。