私の名前は、神谷 小鈴。美城高校の1年生。
さっき電話してたのは、葛城 楓ちゃん。
私の事を全部知ってる隣の家に住んでる親友。
ママ同士が友達だから産まれた時からの友達。

私はスウェットに着替えて隣の家から楓ちゃんが出てくるのを待つ。


ガチャ

楓ちゃんが家から出てきた。


「ごめん、小鈴!待った?」


「ううん、全然!急にごめんね、」


「私は大丈夫!じゃ、行こっか。」


「うん、」



私と楓ちゃんは今向っている場所、神村のトップだ。私は神様なんだ。

神村って言うのは、80年前近くにあった村らしいんだけど、急にその村は消えちゃったそうなの。
神隠しにあった、って言った方がいいのかな?
でも、私は8年前にその神村を見つけてしまったの。
それでまぁ、色々あって私は神村の神様になったんだけど……、詳しい事はまた今度話すね。



私達が向っている『神村』は、家の近くにある湟野神社に入ってから神社の裏に広がる森の中を10分程歩いたところにある。
でも、私と楓ちゃんしか中に入ることは出来ない。
と言うか、ほかの人には神村自体が見えないのだ。