私に愛をくれたのは『最強の暴走族』①



『相手の名前を聞くときは自分の名前を先に名乗るのが礼儀ってものじゃないの?』


『っ………』


『まぁ別にあなたが誰であろうと私には関係ないわ、興味ないしね』


私はそう言って、また窓の外に視線を向けた。


『…………………………栗原 壱瑠…』


後ろからか細い声で名前が呟かれた。


『栗原 壱瑠?』


私は振り返り栗原 壱瑠に視線を向けた。


『あぁ……俺の名前だ』


『そう』