『っ…』
軽い気持ちで言ったことだった。
それなのにこんなにも苦しいのは何故?
まっちゃんの言葉が心に深く深く沈んでいく。
『姫華』
後ろを振り返るとかっちゃんが優しく微笑んでいた。
『っなに?』
かっちゃんは私を抱きしめ静かに言った。
『俺も幸せだよ? 姫華がこうやって抱きしめられるから』
『っっ!』
あぁなんでこんなにこの人たちは私の心を動かすのだろうか。
どうして私は素直になれないのだろうか。
こんなにも心配してくれている人たちに。
どうして………?
どうして私の心は言うことをきいてくれないのだろうか。
頼りたい気持ちになる。
でも、その度に私の身体は、心は言うことをきいてくれない。

