〜翡翠side〜


『………………わかりました、克巳さんがそう言うなら』


将稀さんはしぶしぶといった感じで納得した。


『フッ、将稀のお許しもでたことだし、お前らもう後には引けねぇぞ?』


克巳さんは真剣な眼差しで俺たちを見つめた。
その瞳は「覚悟はできてるのか」と言っているようだった。

覚悟?
はっ。そんなのあいつを、姫華を初めて見た時から決まってる。

俺はもう一度翔たちを見て全員の覚悟を確かめ克巳さんの方を向いた。


『フッ、上等だ』


『はははっ、さすがだな』


『全く。翡翠、誰に向かってそんな口の聞き方してんだ』


『まぁいい。翡翠、姫華に少しでもおかしなことがあればすぐに言え』


『はい』


『お前らに任せはするがこれだけは守れ』