私に愛をくれたのは『最強の暴走族』①



〜将稀side〜


『…………俺は今まで華様のために生きてきた、彼女の笑顔が大好きなんです、だから彼女がいなくなってしまったら俺は息の仕方もわからなくなってしまう………』


『あぁ…そうだな』


『だから彼女が今俺の目の前にいて、手の届くところにいることだけで幸せなんです、生きていけるんです。
俺は華様の幸せだけを願ってきました、もし翡翠たちといることで華様が幸せだと、本当の笑顔になれるのだと、言うのなら俺はそれでいいです』


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あの時。
華様が俺たちの前から姿を消した時。
同時に俺は闇に落ちた。
毎日無意味な喧嘩を繰り返し。
桜龍の倉庫にも寄り付かなくなり、しまいには部屋から一歩も出ずご飯も飲み物も口にすることはなかった。
でも、そんな俺を立ち直らせてくれたのはやっぱり克巳さんだった。
堕落生活をおくっていた俺を克巳さんは思いっきり殴って


【今のお前を姫華が見たらどう思うだろうなぁ?!! 幻滅するだろうなぁ?!!お前はそれでいいのかよ!!あぁ??!こんな姿姫華に見せられるのかよ!!】


【じゃぁどうすればいいんすかっ!!華様のいないこの世界なんて生きてても仕方ないじゃないですか!!!】


【馬鹿野郎!!姫華はまだ生きてる!!まだこの世界のどこかで生きてんだよ!!】


【それでも俺には関係ないんすよ……華様が目の前にいないだから………】


【あいつは帰ってくる】


【……………。】


【なぁ将稀、俺と教師をやらないか?】