私に愛をくれたのは『最強の暴走族』①



〜克己side〜


『すぅ………すぅ………』


俺は泣き疲れて寝てしまった姫華をベッドに寝かせて寝室を出た。


(ガチャッ)


『華様は?』


『泣き疲れて寝たよ』


『そうですか………』


『まぁ寝てくれた方が安心だけどな』


『……………もしかして今もですか?』


『あぁ』


『そ、うですか……』


ここは俺のマンションで姫華は俺の寝室で寝ている。
姫華は"あの時"から寝れなくなった。
今は睡眠薬を飲んでかろうじて寝ている状態だが、今みたいに自然に寝れることは滅多にない。


(カチャン)『どうぞ』


『悪いな』


俺は将稀がいれてくれたコーヒーを一口飲んだ。


『美味い』


『ありがとうございます』