*瞬side*
「・・・んー・・・」
重たい瞼を開けると、目の前にはドアップの響―-
「うっわ!?」
「やっと起きたかー。心配させんなよな!」
見ると、俺の着ている服は体育着。
だんだん理解していく。
「・・・俺、ゴールした瞬間倒れて」
「そのまま保健室~」
時計を見ると、競技の時間から3時間経った午後4時。
冬なだけあって、もう辺りは暮れてきている。
「戻るか」
立ち上ろうとする俺を、響は止めた。
「なんだよ?」
「・・・なんだよじゃねーよ。最近は調子いいとか言ってたじゃねーかよ」
「あぁ・・・」
「また、悪くなってきてんのか?」
だんだんと頭がずきずきしてくる。
毎日薬は欠かさず飲んでるのに、この症状。
「・・・悪化してる、かも」

