*真衣side*
――結果は、最下位。
勢いよく走り出したのとともに、勢いよくこけてしまった・・・
しかもお題が『コスプレをした生徒』
そんなのいるわけないじゃんっ!!!
「真衣~、だいじょぶ?笑」
美月は笑いながらこっちに近づいてくる。
見事1位をとった美月は、見るからにご機嫌だ。
「もお~!笑いものにされた・・・」
「あたしたちも一瞬振り返ったからね笑」
「いいもん、応援に専念するもん!」
応援席に着いたころ、ちょうど男子が始まろうとしていた。
横一列の中には、桜庭くんも。
もちろん女子様たちはいっせいにスタンドアップ。
『よおーい、ぱあん!』
あたしは絶対借りられないや~。
『きれいな人』だったら、絶対美月は連れてかれる。
さっそく、一人の男子生徒がやってきた。
「白波さん!来ていただけますか!」
「うん、いーよー。じゃ、行ってくるね!」
「ばいばーい」
笑顔で見送った次の瞬間。
「楠木!」

