*瞬side* 真衣が帰って行ったあと、すぐに母さんがやって来た。 父さんは仕事で海外にいて、明日には来れるそうだ。 「着替えとか取りに行ってくるね」 「ああ、ありがと」 母さんが部屋を出ていこうとした、そのときだ。 「瞬くん、ちょっといいかな」 外から主治医の先生の声がした。 俺と母さんは目を見合わせる。 「大丈夫っすよ」 入ってきた先生は、なにやら深刻そうな顔をしていた。 「どうしたんすか。またなんか、問題ですか?」 「いや、違うんだ …相談しにきた。とういうか、提案、かな」