「ピピピピ…ピピピピ……バンッ」

耳障りな目覚ましを雑に止めて二度寝しようとする。

「いちごちゃん?早くしないと入学式遅刻するわよ〜?」

1階から聞こえるおばさんの声。

幼い頃に父親を無くし母親に捨てられ
わたしは親戚のおばんの家に引き取られた。

も〜おばさんはほんと大袈裟なんだから。
二度寝する暇くらいあるっての。

「わたしでかけるからね〜?遅刻しちゃだめよ〜?…ガチャン」