「日本語で、冥王星の冥は『冥土の土産』の冥、つまり『あの世』という意味なんだよ。」

「またね、って、言ってた。」

最後の笑顔を、きっと忘れないだろう。

「ありがと、博士!」と言った彼女を。

冥王星の、守り星のような輝きを。

「だからまた会えるよ。どこかでね。わしらにとって冥王星は特別な星なんだから。

さあ!あの世で一緒に、あの子が墓に入れてくれたDVDを見ようではないか!」

「えー!博士の趣味につきあわされたくないよー!」

仲良く帰っていく、五十も年の離れた師匠と弟子。

そんな二人を見送れば、貴方にもこんな声が聞こえるかもしれない。

「願っています。惑星からはずされても、みなさんに親しまれる存在であり続けることを。」













END