本当ならローウェル博士にいちばんに報告したいところだが、博士はもういない。
この天文台にいるのは自分だけだ。
そのことを淋しく感じながらも、興奮気味に受話器をとり、電話する。
「もしもし?!かあさん、おれだよおれ、見つけたよ!冥王星を!太陽系の第9惑星を!おれが発見したんだよ!」
言いながら、すこしだけ、涙が出そうになった。
ああ、これを、この言葉を、博士に言いたかったから、ここまで頑張って来られたんだよ。博士。
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