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ピッ  ピッ  ピッ

静かな部屋にはこの音と俺の言葉しか
響かない…………


「綾兎、早く起きろよ……」

俺は心友の目覚めを待っていた。
アイツを庇って撃たれたコイツを…

ガラッ

?「よぅ、由紀哉。まだ起きねぇの?」

「ちはっ、竜哉さん。
綾兎はまだ……」

この人は、神宮竜哉ージングウタツヤーさん。俺が入ってる族の4代目総長


竜「まだ、お前あのときの事、引きずってんのか?」
「だって、あれは俺が一緒に居なかったから………」


俺が、綾兎と一緒にいれば……

竜「お前のせいじゃねーよ!
ほら泣くな!」
「うぅ~グス  おれがいればここまで重傷にはならなかったかも知れない……………うぅ~グスグスグス」




竜「もう、泣くなって。今、綾兎が起きたらアイツ哀しむぞ」



綾兎が哀しむ?
それだけは絶対に嫌だ

「竜哉さん、ありがとうございます。
俺、もう泣きません。………多分。」





綾兎、俺お前が起きるまで笑って待ってるからお前が起きてから哀しまないように。




















だけど俺は知らなかったんだ
綾兎が哀しまなくたって、俺らが
哀しむということ…………