「ほら、5分とかかんないからさ!」

俺がまた攻める

「いや!で、で、でもっ!」

もっと慌てる明歩

「……ふぅん。ならいいよ。もう来ないから」

押してダメなら引いてみろ作戦

「え!恭弥くん!?」

「なに」

冷たく返す俺。

泣きそうになる明歩。

あ、やり過ぎたかもな…

「嘘だよ。また来るから」

そう言おうとしたとき、奥の扉から俺たちが見える場所へ男がきた。

男は、タバコを吸いながらこっちへ向かってくる

「ここは禁煙です」

明歩の、怒ったような、威嚇するような、そんな声を聞いたのは初めてで、少し驚いた。

まぁ、それだけコイツが嫌いなんだろうな。