まぁ、いつものことか。

コイツは昔っからタイミング悪かったしな。

大切な柔道の試合の日にインフルエンザにかかったり

テストの時に熱を出したとも聞いたな

ほかの日は元気なのにな。

本当にこんな奴いるんだなって言いたくなるくらい、タイミングが悪い奴。

「恭弥くん?」

下からのぞき込んできた明歩。

一瞬、ドキッとした。

明歩が、紅音に見えたから。

好きな奴に見えたからー…


「な、なんだ?」

「さっきの話、聞かない方が良かったかな?」

さっきの……あぁ。付き合ってるかどうかの話しな


「付き合ってないよ。見事にバッサリふられたよ」

「え、うそ!恭弥くんが!?」

恭弥くんが!?って…なんでそんなに驚くのさ

「そ、俺が。」

「そっかぁ!」

ん?

なんでそんなに嬉しそうに笑う…

今俺、悲しい話してるんだぞ?