「…」



見なくても分かる。



広瀬くんだ。



「おい」


もう一度声が聞こえたと思った瞬間肩に手を置かれた。



それにまた肩がビクつく。



あたしはくぎぎっと音がするぐらいの遅さで後ろを振り返る。