しかもこれじゃ「彼氏ほしい」なんて言う資格ないよね。



黙り込んだあたしに広瀬くんは「そんなの…?」と続きを促せるように聞いてきた。



つっ続きを言えって言うの!?


「やっやっぱなんでもないっ!」



あたしは無駄に大きい声を出して、机の上に置いてある鞄を掴むと、

「じゃあね!」

そう叫んで教室から飛び出した。