「座れ」 「…………」 「いいから座れ」 「はい」 私は伸也さんに背中を向けたまま、その場に正座した。 すると、フワッと温かな温もりに包まれる。 「悪かったな」 「えっ?」 「亜美の気持ちなんて、聞くまで全くわからなかった」 どうして?