「そういえば……」 居間から出た辺りで突然振り返る伸也さん。 「ん?」 「好きな色変わったのか?」 「好きな色?」 言っている意味がわからなくて、少しの沈黙が続く。 その間、伸也さんの視線は私の左手が握り締めている携帯に……