「あぁ、あの頃とは全然違う」 「自分では何が変わったのかわからないな」 伸也さんの顔が見たいな。 どうして、背を向けたままなのだろう。 「俺だって、変わった。歳をとったな」 どうしても、顔を見ながら話をしたい私は立ち上がり、伸也さんの横に並んだ。 「やっぱり」 「何がだよ?」 私が隣に来たことに、少しだけ驚いた伸也さんは一瞬絡み合った視線をすぐに逸らしてしまう。