「亜美」 「ん?」 隣に腰掛けた伸也さんが、急に真面目な顔付きになる。 「俺と会いたくなかったか?」 「えっ?」 そんなはずない。 離れている間も、伸也さんを忘れたことなんて一度もない。 それに、会いたいと思わないようにしていただけで、会いたくて、会いたくて堪らなかった。