私は伸也さんの後を追いかけ、やっと部屋へとたどり着いた。 着物は必要以上に疲れる。 伸也さんに気付かれないように小さく溜息を吐く。 「そこ、座れよ」 「あっ、うん」 大きなレザーのソファーはフカフカしていて座りやすい。 着物を着ていなければ、横になりたいくらいだ。