カタキに恋をした。




ベッドに横たわっている楓の頭を撫でながら、邪魔くさい前髪をどかそうとした。



が。




バッ



急に楓が起き上がった。


そして、顔だけこちらに向けると、何も言わずにベッドから下り、部屋から出ようとする。



突然でぼーっとしてた俺は、ハッと意識を取り戻し、開きかけた扉を押さえつけた。