ぎゅっ
「へ?」
途端に、暖かく柔らかい感触に包まれる。
視界が暗い。
なにが起こったのか、理解するのに5秒以上かかった。
時雨「じゃあ、俺が甘え方を教えてやるよ。」
頭上から声がすることで、ようやく理解することができる。
あたし、今時雨君に抱きしめられてる…!?
途端に鳴りだす心臓。
目が潤むほど熱い顔。
わぁぁぁぁぁああ、きっとあたし、今熱が40℃越えてる…!!
「ああああああの、時雨君!!!??」
全然照れ隠しになってないって、あたし。
心の中で冷静につっこみながらも、あたしは目の前にある時雨君のシャツをきゅっと握った。


